「何…今から死ぬようなこと言ってるのよ…」
そう涙目で訴えると
「泣くな…よ…優絆有難う…一緒に入るって言ったのに」
やだっ…やだ言わないで
「約束…守れねーや…」
涙を流しながら翔弥は言った
「やだっ…死なないで!!」
いやよっいなくなるなんて
翔弥が居なくなるなんて
「くっ…大丈夫っ…優絆…ごめ…んなっ」
やだよっ謝らないで
「大丈夫助けるからっ救急車…呼ぶから」
そう言って呼ぼうとすると
「いいん…だよっ…はっ…俺は死ぬ…」
えっ
「なんでっ…そんな…やだよっ」
いなくなるなんてやだ
「優絆…幸せ…にな…れ…俺は…優絆が…大好き…だ…よ」
そう言って目を閉じ動かなくなる彼
「いやぁぁぁぁぁ!!!!!!」
そして私も意識がなくなった
起きた時は夕方だった
「起きたのね優絆」
そこに居たのは私の母親
「母様…」
悲しそうな顔しながら
ナースコールを押した
「私どのくらい眠ってた??」
と聞くと
「五時間」
とだけ答えた
すぐ看護士が来た
「すみません…私と一緒に居た男は??」
と聞くと
母様の眼が揺らいだ
「あのね…優絆の彼氏の翔弥君はね」
ゆっくり話し始めた
「即死だったみたい…」
そう言われた
「嘘でしょ…」
涙がこぼれた
だってだって昨日まで笑って早く子供に会いたいって
会いたいって言ってたのに
「翔弥…」
涙が出てきてにじんで見えない