***

3月14日。
今日、りょーちゃん達3年生は、卒業する。
とても快晴で、暖かい日だ。
……私と、りょーちゃんとの関係も……今日で終わりだから……。


「あ、おはようございまーす!」


未来ちゃんは人懐っこい笑顔で、教室の窓からひょこっと顔を出す。
でも、目はすごく腫れていて。
何事もなかったように、私に挨拶をしてくれる未来ちゃん。


「おはよ。茉優ちゃんと麗香ちゃんは?」


「あー、二人なら、なんか体育館で作業してますよ。私は集合係なので、ここで荷物番です。」


「そっか、ならいいや。」


結局、私は未来ちゃんと麗香ちゃんに、ユニットの進路のアドバイスをすることができなかった。
なんて情けない先輩なんだ、と思う。


「……未来ちゃん、千晴先輩達は……卒業後、どうするって言ってた……?」


「千晴先輩達は……続けるみたいです。pom flowerとして。」


そう言って、嬉しそうに微笑む未来ちゃん。
私は、その顔をみてほっとする。