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「んー、これはー、うん、あー、いや~…うーん、あでも……うん、……ぁーこれでも……うーん……。」


私は一人、入学式が終わった放課後の渡り廊下で、ツアーの企画書を見ながらぶつぶつ言っている。
なんかビックリたのしいファンサービスとかないかなぁ。

そんなことを考えていると、still kingが練習しているはずの体育館から、歓声が聞こえた。
……な、なに??

私は気になって体育館へと急ぎ、そーっと体育館のドアから覗いてみる。
……そこから見えたのは、ツアーの曲を踊っているstill kingと、今日入学してきた1年生たちがいた。

あっ……そうか、今日から1年生の練習見学が始まるから……1年生達は、still kingを見に来たって訳か。

1年生達もミーハーだなぁ、トップアイドルのstill kingを初日から見に来るなんて。

私はずっと、体育館のドアから皆の様子を見ていたため、ゆーちゃんに気づかれてしまった。


「あらー、波瑠ちゃんじゃない♪そんなところで隠れてないで、こっち来なさいよ♪」


……う、そんなに大声で言わないでよっ。
私はゆーちゃんに大声でそんなことを言われてはなにも言えなかったため、仕方なくstill kingの皆の方へ小走りで向かった。