……日向は昔から心配性だしねぇ。
日向は今、普通の高校に通ってるらしいけど、まったく音沙汰なし。
……心配性な日向なんだから、私にちょっとは連絡をよこすぐらいしてくれたらいいのに。
……って私なに思ってるんだ?!
「日向、波瑠に連絡しないなんてバカだなぁ……。」
「え?」
「いや、日向、心配性だし。」
「あー、そういうこと。」
心咲もなにか、思うところがあるんだろう、なにかいろいろ考えている。
「……日向は今でも波瑠のことが好きなのに、なんで連絡しないんだろ……。」
そう言った心咲の声は、私には聞こえなかったんだ。
「ん?なにか言った?」
「ううん、なんにも。資料、ありがとね。」
「……うん?」
なんて言ったんだろう、心咲……。
私は気になったが、もう入学式が終わる時間。
今すぐ私は、新入生のためにいろいろしなきゃならないのだ。
まぁ、いいや。
私はそう思い、聞くことをあきらめた。