遼side 

***


「やっぱりこのうちわは必要でしょ。」

 
「確かにそうですね……確かに最近、女性のお客様がよく持ってらっしゃいますね。」


「俺はあった方がいいと思うゾッ♪」


「いいんじゃない……。」


俺達still kingは、グッズの最終確認をしていた。
一番まともなゆーちゃんは、今資料を見に行ってて居ない。
もうすぐ帰ってくると思うけど。


「じゃあこのうちわは販売する方向でいきましょうか。……じゃあ次は……。」


と、柊が次のグッズを確認しようとしたその時、

――バンッ!

勢いよく会議室の扉が開いた。

会議室に入ってきたのは、ゆーちゃんだった。
ゆーちゃんは軽く息が上がっていて、さっきまで走っていたようだった。
でも、顔はすごく青ざめていて。


「ゆーちゃん?」