波瑠side  

へ……?
りょーちゃんが私のことを好き……? 
……ええええっ?! 

嬉しいけど……嬉しいんだけど……ちょっと待って……。
……香さんは……?


「香さんは……。」


私がそうりょーちゃんに聞くと、どこか遠くを見つめて、なにかを思い詰めるようにりょーちゃんは口を開いた。


「波瑠、香は……もう……この世にはいないんだ……。」


重々しく言ったりょーちゃんの顔は、少し青ざめていた。
え……。
香さんがこの世にはもういない……?


「な、なんでっ?!なにがあったの?!」


私はベッドから飛び降りて、りょーちゃんの目の前に立った。


「落ち着け、波瑠……。」


りょーちゃんは私を止めるように私の肩を抑えた。
そんなこと言ったって落ち着けないよ、りょーちゃん……。

だって、香さんは……りょーちゃんの好きだった人だったんでしょ……?