「で、バンド組めそうか?」
「……。」

無言で弱々しく首を横にふる。
ついさっき、ふられたばかりだ。
この先どうしよう……。

「なぁ、なんか一曲弾いてみてくれよ。」
「え、………アンプがないですよ。」
「アコギでもいいか?」
「………はい。」

そういうと先輩は持っていたギターケースからアコースティックギターを取りだした。
大切にされている感じがする。