ふっ、と昨晩の看護士さんの顔がよみがえる。






優しい看護士さんだったな……。






そう思った瞬間、カーテンが慣れた手つきで開かれた。





「汐里ちゃん、起きてる?」





昨日の看護士さんだった。






「今目が覚めたところです」



「お腹、痛む?」



「痛いです」



「だよねー、手術したんだから」






ああ……そうだわたし、自宅で倒れたんだ。





記憶がよみがえってくる。






「痛み止め持ってくるよ。ちょっと待っててね」






そういうと看護士さんは部屋から出て行ってしまった。