振り返ると変な男の人がいた


「誰ですかお前は」


「いや、え?愛想皆無!!」


髪はピシッと整えられ

目元もピシッとしてて

あ、鼻も口もピシッとしてて

服も白くてピシッとしてて

とにかくピシッと星人が現れた


「兄貴かよ。」


課長の兄貴だった


「ちょっと風也!

これが噂の木下さん!?

可愛いとは聞いてたけど無愛想すぎだろ」


「そこがまた可愛いんだろが。」


「何こそこそ話してるんですか

私の悪口ですかスーツ引き裂きますよ」


「こわいよぉぉお!!

お兄ちゃん怖いよあのこ!!

何が可愛いの?殺気しか感じないよ?」


「アレは…俺への愛だろ。」


「どんな愛だよ!?

付き合ってるのかお前達…」


「ん…まあな。」


「付き合ってませんけど

処刑ならいつでも付き合いますよ課長」


「ただの部下じゃねえか!!」


「いずれ手に入れるさ。」


「風也…」


何故か不謹慎そうな顔をしたお兄さん


「ちょ、松枝さん!

もうそろそろで結婚式始まりますよぉ!」


時計を見た部長は慌てて声をかける


「あぁ、もうそんな時間ですか。

わかりました。準備してくる。

また後でな、風也と木下ちゃん!」



「おう。」


「…仲良いんですね。」


「あ?

まだ喧嘩したままだと思っているのか。」


「違うんですか?

だってまだ女性に冷たいし…」


「もう仲直りしたよ。

それに俺は優しくしているつもりだ。

特にお前に。」


ドキッ



…ドキッじゃねーよアホか自分


「全然うれしくないです」