「あ、手寒いっしょ?


ポケット入ってていーよ。」




ミラー越しに話す彼は

腰に置いてた手を

自分のポケットに入れた。




「あったかーい…」


「だろー?

ミルクティーパワーってやつ?


それとも俺の心が温かいからかなー。

なんてね?」




彼も、"手つめたい!"って言いながら

同じポケットの中に手を入れる。



手は冷たかったけど

触れてる、彼の手も

冷たかったはずなんだけど



なんだか、温かく感じた。