「茉莉が昨日夕方頃倉庫に駆け込んで来たんだよ。澪に殺されそうになったって泣きながら震えてたんだよ!」


「…なに……それ?」

「とぼけんなよ!」


「本当に知らないんだって。
だって昨日なら一日中家で寝てたんだよ?」

「証明出来んのか?」



「証明もなにも私一人暮らしだし、誰も証明してくれる人はいないよ。けど、私は…」

「もういい」


祐樹はそう言った。あ、信じてくれたと。
でも違ったんだ。そういう意味で“もういい”と言ったわけじゃなかったんだ。