引っ張って連れていかれて、屋上で颯斗と2人きりで話すことが、どれだけ幸せなことなのかちゃんと分かったよ。


「お前、足速いくせになんかどんくさいよな。」

「…はぁっ、はぁっ…褒めてんのか、けなしてんのか分かんないよ…っ。」

「褒めてるんだよ。」

そう言って繋いでいた手を引っ張って急に抱きしめられた…


「颯斗…?」

「莉奈…好きだよ。」

「…ぇ?」

いきなり言ってくるからびっくりした…

でもそれと同時に喜びで涙も溢れてきた。

「初めて入学した日に見た時から気になって…莉奈と初めて話した時から好きだった。」