ーーーガラッ






ドアの開く音。






クラスのほぼ全員が目を向けた先には、リュウの言っていた通り





先公に連れられて、教室に入ってきた女がいた。








「オラぁ、お前ら、さっさと席つけ!!」






不良鎮圧兼体育教師兼俺らの担任の熊田が怒鳴る。




柔道一段の恰幅のいい男。陰ながら熊公と呼ばれており、





こいつに逆らう奴はそう滅多にいない。




仕方なく、のろのろと席についていく。







「えー、転校生を紹介する。君、自己紹介しなさい。」





熊公に促され、小さく頷いた転校生。




ちらりとそいつに目を向ける。







白く透明感のある肌に、人形のような整った顔立ち。





しかしダークブラウンのベースにシルバーに近いといえるほど明るく染められた金髪は





とても金持ちのお嬢様というナリではない。