次の日。






初日から喧嘩に巻き込まれるという衝撃の男子校デビューを果たした私。






先生に呼び出されると思いきや、そんなこともなく。





こんなもんなのかな、とか思いながら呑気に教室に向かう。






「おはよーございまーす…」







誰にも聞こえないことは承知で、小さく挨拶して席に向かう。






昨日はあんなにうるさかったのに、今日はやけに静かだな…なんて。






教室を見回して、私は初めてその理由に気づく。






「…へ?」







昨日からやたら注目されてたのはうすうす思ったけど…





これは絶対気のせいじゃない‼︎






クラスのほぼ全員が…





というのは、興味無さげな佐竹くん以外の全員が、私をじっと睨んでいるのだ。







「…な、なな、なんでしょう…?」







沈黙に耐えきれず、思わず私は言う。






ま、まさか昨日の喧嘩ので、敵討ちとか…!?






すると、クラス中が私をじっと見て…いや、





睨んでいる中で、一人の不良くんがすっとこちらへ向かって来た。








「…お前、昨日一人で山口さん達倒したって本当か?」







山口さんって、あのシンゴって人…だよね。