思わずぎゅっと目をつぶる。






しかし数秒待っても痛みを感じることはなく…







「山口先輩、その辺でいいんじゃないっすか」





聞き覚えのある声がした。





おそるおそる目を開けると…明るい茶髪に、キラリと反射したピアス。







「佐竹くん!!」







振り上げられた鉄パイプを握って先輩を睨みつける、私の「友達一号」だった。






「ほ、ほっとけよ佐竹…お前は関係ねぇだろ!!」






わずかに、けど明らかに動揺した先輩。





もしかして佐竹くんって、結構強かったり…?






「俺は関係ないっすけど、やめた方がいいって忠告してるんすよ」




「け、けどこの女さっきから…」




「噂じゃどっかのお嬢らしいっすけど。厄介なことになるんじゃないっすか?」







佐竹くんから漂う威圧感。それでも先輩は引き下がろうとしない。






「でもよ…」





「そんなに不満でしたら、俺が相手しますけど」