「ふざけんな」




「………えっ」








冷たい目で、ふいと顔を背ける佐竹くん。




如月凛風、転校初日にさっそく不良くんを怒らせてしまったようです。






おとなりの佐竹くんは明るい茶髪にピアスを開けて、いかにも不良と言った感じ。






まあ、見た目じゃ…私も人のこと言えたナリじゃないんだけど。






とにかく、これはまずい…?





どうするべきかと考えていると、口を開いたのは佐竹くんだった。







「お前噂じゃ金持ちのお嬢様とか言ったか?



偉そうに外界の見学にでも来たって訳か。」





そう言うと彼は鼻で笑った。






「いや、私はそういうつもりじゃなくって…」






うーん…事情も、言うに言えないしなぁ。





とにかく、不良くんの間で私は「ナメた転校生」ということになっちゃってるらしい。





別にナメても調子乗ってもいないんだけど…