なぜこんな危機的状況下で気味の悪い光景を思い浮かべることになったのか、皆目見当もつかないのだが、

ただ一つ言えることは、僕はこのベースランニングという練習が本当に嫌いだった。

ベースランニングのタイムを計る時など、いっそのこと野球部を辞めてしまいたいと思ったほどだ。

僕の50m走のタイムは決して遅いほうではなかったのだが、ベースランニングとなるとチームでダントツに遅かった。

理由は自分でも分かっている。

野球を経験したことのない人には意外かもしれないが、ベースランニグで早いタイムを出すためには、ベースを回るごとに加速しなくてはならない。