おかしな話だが、君が砕いた僕の破片を僕と一緒になって拾い集めてくれたのもまた君だった。

おそらくそれが最初のボタンの掛け違いとなったのだろう。

2003年のあのときに気がついていれば今こうして君を待ち、駅前の懐かしいのかもよくわからない噴水の時計、バス停、錆びれた居酒屋を見ながら過去を思い出すなんてことはなかったはずなのにな。




「全然優しくない。」



その言葉の真意はどこにあったんだろう。

都会が好きだといっていた君と、嫌いだといっていた僕。
まさかお互いが逆のことを言っていたとはその当時は思いもよらなかった。