なんなのこれ。
これじゃあまるで、まるで、
私が山木くんの事
「いいはへんはなひへくははい」(いい加減離して下さい)
「もしかして照れてる?」
そう言って山木くんは今日1番の笑顔を見せた。
悪魔め。
山木くんが私の頬から手を離すとすぐさま私は山木くんと距離を置こうと周りも見ずに早足で後ろに下がった。
それと同時に車道に車が通った。
やば、ぶつかる。
ギュッ
ぶつかると思って目を瞑ったけど、痛みはない。
だけど、体に広がるぬくもり。
「あぶなぁ」
顔をあげたら息のかかる程近い距離にある山木くんの顔。
そして、私と山木くんの距離、
約0センチ。
どうやら山木くんが私を抱き寄せてくれたらしい。
って、ちょっと待てぇえ!
近すぎるー!!!
「っ、」
この状況に耐えられなかったのか、
私、西宮、オーバーヒートです。