私が先生を好きになった理由は、まぁね。単純に一目惚れってやつですよ。
先生は特にかっこいいってわけじゃないんだけど、でもどこか私が惹かれるものがあったんだと思う。
先生は生徒いわく、親しみやすい先生、友達みたいな先生。だった。
「先生ー!おはよ!」
校舎で必ず会えば先生にあいさつ。
「おう!桜井おはよー!」
もう。
また苗字で私のこと呼んでるし。
苗字で呼ばれるの好きじゃない。
って毎回思うんだよ。
そろそろ下の名前で呼んでっ!!!
って言いたいよ。
私っていざ先生と話すってなっても他の話題をペラペラ話して肝心な話題忘れちゃうんだよね。
ダメだ私。
「そうだ、桜井!」
「ん、何?先生??」
やったー!!会話チャンス!!
毎日先生忙しそうだからあんまり話せないんだよね。
「英語のテストの補習来いよ?」
にこっ!
え・・・。
あ。
補習・・・。
先生その笑顔怖いですよ。
「えと・・・。バイトが、」
たしかに、補習とかで先生の顔見れるならそれはそれで嬉しいけどね。
私英語、苦手中の苦手なんだよ。
だから、嫌いなんだよ!!!
「バイトなんか知らないよ、そんなのほっといて補習こいよ!!成績やばいだろ、桜井。」
うっ。
わかってるよ。
そんなことわかってるよ!!!!
「そうだけどー、「あ、やべ。次授業だから。じゃあ!」
って言って走って行ってしまった。
先生の悪魔。
鬼。
ひどいよ。
うぅ・・・。
と、まぁ。
毎日話せても一言二言目。
運がよければそれなりに話せるけど。
でもこれじゃあだめだよなぁ。
もっと先生と話したいよ。