学校帰り「おいおい、このままじゃとられんじゃねーの」

昔からのダチ、カズこと木下和樹が俺の肩組みながら、からかい口調で言われた。

カズには柴木への思い伝えてないのに勘付かれてた。

「俺はそんなんじゃねぇっつーの!」
と強がったけど内心諦めてた。

俺には可能性ゼロだよ。未だ普通に話したことないし…

「おめーはほんとに素直じゃねえなあ。こんなんじゃいつ迄たっても女出来ねーぞ」

カズは笑いながら言った。

「別にいらねーし」冷めた口調で俺は言った。