「そんないい事言ってくれても何もやらないぞ」
と彩実の方見て言ったら

顔が…凄い近い…

彩実の顔ドアップ

「別に、何も欲しくないし」とはにかんだ

綺麗な瞳と目が合った
こ、こう言う時に

キス…だよな…

勇気出そうと思ったけど

「彩実。なんか耳元に虫付いてね?」

と振り払うふりして言った

虫なんて実際付いてない。

彩実は「え、マジ?イヤー!!私虫全体的に苦手!!」と
慌てて追い払うように手を動かした

「あ、もうどっか飛んで行ったみたいだな」
「ホント?あー気持ち悪っ!なんかムズムズしてきた」

またあと一つの勇気が足りなくて嘘ついてチャンスを逃した俺。