次の日、朝から憂鬱な気持ちを抱えたまま学校に向かった。


イジメの首謀者のギャルはこの学校では有名だった。
その子の親はかなりの金額を学校に寄付していて、いくらその子が髪を派手にしようが、悪い事をしようが、先生達は見て見ぬふりだった。

その空気がクラス内にもあり、誰もその子に逆らえる子は居なかった。


ひたすら無視され続け、お昼も1人、移動教室も1人。
学校内では常に1人だった。


実は気の小さい私は、ものすごく怖かったし不安だった。
でも落ち込むのも悔しかった私は、1人でも普通に過ごしていた。



毎日毎日ひたすら孤独を我慢してもイジメが終わる気配はなかった。
いつの日か私は毎朝学校に向かいながら泣いていた、
でも学校と家では絶対に泣く事は無かった。


イジメくらいで泣いてるなんてカッコ悪いと思ってたんだ。




でもその態度が余計にみんなの気持ちを逆なでしたらしい。
イジメはどんどん酷くなっていった。









そんなある日、うちのクラスに転校生がきた。
その子は安岡 沙織(やすおかさおり)。




第一印象は衝撃的だった。
160を超える長身に
茶色いミディアムロングの髪の毛。
顔はばっちりメイク。
しかもフランス人形みたいに美人さん。

高校生だとみんなが思ったくらいだ笑



その子はあっとゆーまにクラスの人気者になった。
そして私の後ろの席に座った。




沙織「名前なんてゆうの?
仲良くしてね!」
っていきなり笑顔で話かけられた。


久しぶりに学校で話かけられた私はビックリしてしどろもどろになりながら、


私「え?あっ、うん!よろしく!!」


それが沙織との出逢いだった。





それから日に日に沙織と仲良くなった。
他のギャル達はそれを煩わしそうに見ていた、でも沙織には誰も何も言えなかった。



怖いとかじゃなくて、ほんとに純粋で明るくてイジメとかには無縁な子だったから。


みんな、みわの事イジメてるから仲良くしないでとは言えなかったらしい。





一緒に時間を過ごしてるうちに沙織とは家族ぐるみで仲良くなった、



その頃には沙織も私が学校で嫌われてるのに気付いていたみたいだ。

でも沙織は何も聞いて来なかった。


ただ


沙織「イジメとかよくわからないし、それに最初に優しくしてくれたのはみいだから、沙織はみいの事大好きだよ!
周りなんて気にしないでいいじゃん!沙織はみいと一緒に居る!!」



そう言ってくれた。


あたしと一緒じゃ沙織が可哀想かなとか考えてた私にはその言葉はとっても嬉しかった。




沙織とはたくさん色んな事をした。
もちろん悪い事も。笑




中2くらいから着々とグレて行った私はしょっちゅう他校の不良達と遊んでいた。
そこに沙織を連れてくうちにみんなと仲良くなり真面目だった沙織も不良になっていったよね笑



タバコはもちろん、飲酒や万引き、家出など散々補導された。

その頃から家族とも上手くいかなくなっていったんだ。