「あ、あのね今度一緒にこのチケット使って映画行かないかな~なんて…ダメ…かなぁ」
行きてぇ
上目遣いで聞いてくる
誘ってんのか?
「何で俺なんだよ
彼氏は良いのかよ」
その言葉を発して心の中で自分の口を慌てて塞ぐ
けど、もう遅かった
「彼氏なんていないよ‼
毎日理貴の家で…理貴の家に来てるのに‼彼氏なんて出来るわけないじゃん!!!!」
見ると、笑海は目に涙をいっぱい溜めていた
ゴメン、ゴメンな、笑海
こんなにも天の邪鬼な男、嫌いだよな
いや、笑海の目には天の邪鬼何かじゃなくて悪魔が見えてるか?
パッと荷物をまとめると足早に俺の家を出ていった