京の朝は賑やかだ
ガヤガヤとしているその空気が、僕は嫌いじゃない。
「なー総司ー。お前俺のこと無理矢理連れてきたけどさー、朝から何すんのさー」
まー、土方さんから何か頼まれてんだろうけどさー。
と、さーさーと隣でうるさい平助をジロリと見る。
「土方さんが紙と筆、買って来いってさ。」
ぶらぶらと土方さんに渡されたお金の入っている巾着を振る。
「ほんと、土方さんは人使いが荒いんだから」
「俺を説明もなしに連れてきた総司も相当アレだけどな」
ハァーとため息をつきながら平助が何か言う。
.....まぁ、でも。
「こんだけあれば筆と紙を買っても余りそうだなーって」
「....おまえ、まさか....」
「ちょっと帰りに甘味処に寄っちゃおっか」
なんて可愛い僕が可愛くウインクをしながら言ったあと、ゲェ....なんて顔をしてる平助をおいて店に向かった