"みゃー"



リビングで、ごろごろ転がり遊んでる白茶の子猫たち。


その中に黒猫はいない。



子猫たちが生まれたあの日から、すでに2週間以上が過ぎていた。



白い猫は窓際のひなたに横になって、子猫たちを見ている。



そのすぐ側には、あの黒猫が座っていた。




白い猫と同じ目先には、じゃれて遊ぶ子猫たちが遠目に見えている。



黒猫は、子猫たちと打ち解けようとせず、白い猫にずっと引っ付いたまま。



はじめは黒猫に擦り寄っていた子猫たちも黒猫を相手にすることはなくなった。




"みゃーぅ"



欠伸を一つして、寝転んだ。



あの日からもずっと、女と男は黒猫には触れない。