オレは逢いたかった
そうだよ…今も好きだよっ
だんだん気持ちが変わっていった
オレはずっとそばにいるよ
オレが欲しいのはキミとの未来だよ
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通訳の子から、アランが浮気していることを聞いた。本当に女と家を探していた。これを話したら、愛里が悲しむとわかっていたけど、愛里に伝えた。
やっぱりショックを受けている。
いつもの笑顔なのに、どこか痛々しく感じられた。無理して頑張らなくていいよ。
愛里は、好きって言うより、愛おしい…
だから、恋人になれなくったって、そばにいられる道を選ぶって、決めたんだ。もう、同じ間違いはしない。
「俺達友達だろ、俺のこと頼れ…よ。友達っていうか、妹みたいな感じだけど…」
アッシュの胸で涙を流す愛里。かわいそうと思いながらも、嬉しかった…
兄としてでもいいから、そばにいたかった。
好きだから困らせたくなかった
好きだから嫌われたくなかった
忙しいのわかってたから
会えなくても我慢してた
ずっとこの幸せは続かないって感じていたけど
一緒にいられて幸せだった
私じゃ釣り合わないって実感した
あなたは私への気持ちなんて
少しもないんじゃないかって不安になった
本当は一緒にいたいけど迷惑かけられない
あなたの優しい笑顔を
他の人と分け合うなんてできない
あなたがいつでも笑っていられるなら
なんでもしようと思ってた
でも無理だったんだね
あなたが優しい眼差しで見つめてる
知りたく…なかったよ
2人の間には何かあると感じた
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久しぶりにアッシュに会った。アランと最近会ってるか聞かれた。仕事が忙しいみたいで、なかなか会えないと話した。
アッシュに連れていかれた家。かわいい洋館った感じの家。しばらく見ていると、アランと綺麗な人が出てきた…
「あの2人、一緒に住む家を探してるらしい。彼女はモデルで、一緒に仕事して…付き合ってる。」
現実を受け止められなくて、俯くことしかできなかった。
「な…なんでアッシュは知っているの?」
「愛里のあと通訳になった子と彼女は友達で、教えてくれた。」
どこでどう繋がってるかわからない…ね。
車を打ちつける雨音。泣きっぱなしの空はどんよりと暗く、まるで私の心の中をそのまま映し出しているようだった。
一緒にいても何もプラスにはならない
彼にとって私はいらない存在
住む世界も違うし…
彼が優しすぎて自惚れてた
これ以上一緒にいたらダメになる
どこか遠くにいる手の届かない存在に思えた
やっぱり住む世界が違う…んだな
急に彼が遠くなった気がして寂しくなった
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アランはいつも優しすぎるくらい優しくて、愛されてると思って自惚れてた自分が恥ずかしくなった。
アランが休みで、一緒に出かけた。今日は余計なこと考えずに楽しまなきゃ…
だけど、変だな。胸がギュッと苦しくなる。
こんなことは、アランを不幸にするだけだってわかってるから…
「もう私達、会うの…やめよう。もう、無理しないでいいんだよ。さよなら、アラン。私を支えてくれてありがとう。どうか幸せになって」
「聞きたくない…」
いつもの優しいアランとは思えないくらい低くて、冷たい声
これでよかったんだよね?…なのに、寂しいのはなんでだろ…
今度こそ、バイバイ
これ以上ここにいたら、泣きそう…そのまま逃げるみたいに立ち去る
そして、夜。アッシュから送られた画像を見て愕然とした。夕方別れたばかりのアランがこの間の人が家の前にいる写真と、レストランに行く写真。
ないちゃう…よ。色んなことをいっぱい考えて泣けて泣けてしょうがない。
もっと早く気づいてあげられなくてごめんね。
幸せになってね
キミはオレだけを見てればいいんだよ
大好きなんだよっ
これからはずっと一緒…だよ
太陽は沈み夕陽に赤く染まる空
キミの頬も赤く染まる
大好きな人の言葉が信じられなかった
悪い夢だと思いたかった
俺はどうしようもなく悲しくて苦しくて
ずっと思い描いてきた幸せな未来
ガラガラと崩れていった
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仕事が休みになって、愛里と出かけた。家も決まって、これからはずっと一緒にいられると思って、浮かれていた。愛里の異変に気づいていなかったんだ。
夕陽を見ながら、一緒に暮らそうと話そうと、愛里を見つめると、目があった。いつもと変わらない態度だけど、イヤな予感がした。
浮かれていたのに、愛里の言葉は、俺の心を木っ端みじんに砕いた。愛里の横顔から拒絶が伝わってきた。ボーゼンとする俺を残して、立ち去る愛里。
心の底で黒い炎が燃え上がってるような感じがした。
愛里と暮らすために用意した家に1人でいるアラン。一緒に家探しをしてくれてモデルの子がきた。部屋にあげる気にはなれなくて、近くのレストランに行った。
それが、浮気の証拠になってるとも知らずに…
雨で全部洗い流したはずなのに
頭にこびりついた姿も声も
洗い流したはずなのに
何もなかったことにしようとしたのに
あの日…あれ以来…
心に降り続く雨
彼にとって大切な人は他の人なんだ
部屋で1人で切なくてまた泣いた
彼には幸せになってもらいたい
落ち込んでも泣いても時間は流れる
だったら楽しんだほうがいい…よね
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部屋で1人でいると…
目の前がゆがんで見えはじめる。目元が熱い。なんでこんなにショックなんだろう…
だけど、いつまでも泣いていても変わらない。
過去が変わるはずないんだから。
子供の時からずっと思っていた
本当はいらないんじゃないか…って
キミに恋して…光がさした
キミだけがオレの寂しい心を癒やしてくれた
キミがいなくなったら
オレは生きていけないんだよ
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思い出したくもない過去。ずっと暗闇を歩いていた。愛里に出会って、暗闇に光がさした。俺は愛里がいれば、他には何もいらなかった。
それなのに、愛里が離れていった。なんで…
もう少しだけでいいから、愛里といたかったのに、現実に引き戻される。
キミの幸せを願っていた
キミの助けになりたいと思ってた
その一心でそばにいようと思った
だからせめてオレを頼ってほしかった
オレの想いは変わらないから
キミのことを支えるんだ
オレはもう逃げない…キミを支えていく
オレの心の中にわがままな気持ちが芽生える
あー…キミに会いたい…たった1人のキミに
たった1人の愛しいキミに…
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愛里が別れたことは聞いた。会いたい気持ちが抑えられないアッシュ。
友達としてでいいから、頼ってほしい。
「別れたんだから、すぐに諦めるんだよ。愛里にはあわなかったんだ。あんなヤツ…」
俺を見てろ。他のことなんてどうでもよくなるくらい俺を見てろ。…なんて言えないけど…
愛里といると、幸せを感じた。愛里は俺の天使
「うん。もう忘れるから大丈夫…アッシュにまで心配かけてゴメンね。仕事頑張って」
「俺に頼れよ」
「もう大丈夫だよ」
頼ってもくれないの?愛里は俺と離れたいの?俺には本心を言ってほしかった。
もう前に進まなくちゃ
前を見て歩き始めた
あなたの優しさが
私の冷えていた心を癒していく
ドクンドクン
冷えていた心がゆっくりと動き始める
頑張ろうと決めた瞬間
前向きな気持ちになれた
落ち込んでいても何も変わらない
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勝手に不安になって落ち込んで涙がこぼれていた。どんどんあふれて…
元気のなかった私を心配して、会いにきてくれたアッシュ。本当に優しい…ね。不安になることなんてないね
私には合わない…私もそう思う。やっぱり、アッシュから見ても、釣り合ってなかったんだね
(アッシュは、浮気する男なんてやめろって言ったのに、勘違いしてしまう愛里)
失恋した私の心に、優しさがスッと入り込んできた。もう心配かけないように、前向きに頑張るよ。
胸の中はざわざわしていた。でも、アッシュが彼女と過ごすのを邪魔はしないよ。もう大丈夫だよ…
本当はわかってるんだ
結局はこの気持ちは変わらないって
別れてもオレはキミが好き
はっきりと気持ちを自覚した
会いたいよ…誰かでもなくて…キミに会いたい
オレは本気で好きだよ
オレ本気だから…キミのこと本気だから…
どうしようもないくらい好き
ただ好きだった
それだけじゃダメなの?
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愛里の写真をいっぱい飾って、眠る。夢の中でいいから会いたい…夢みるのは楽しい。夢で愛里に会って、目が覚めると変わらぬ朝を迎え、時々現実に引き戻されるのを除いては…
夢で終わるんだと思って、目が覚めると寂しくて仕方ない。
たとえまた傷つくことになったとしても、愛里との運命の出会いを信じたい
誰かをこんなに愛おしいと思うことなんてなかった。これが恋なんだって心が感じた。
どの女を見ても、ちっとも心が動かない
もう運命の相手を見つけたから、愛里以外の女に時間を割く意味がない
諦めちゃったら、ここで終わりだよ。諦めたりなんかしないよ。絶対…に。恋が叶う日はくるのかな?せめてそれまでは…
ー俺は、愛里が、愛里だけが好きなんだー