高校生になってからも、いつものように歌っていた。


ある日の昼休み。
いつもなら放課後まで待つのに、その日は早く歌いたくてしょうがなかった。

どうしてその日に限って歌いたくなったのかはわからないけれど。

とりあえず学の校裏庭の奥に進んでいくと、そこには綺麗に植えられた木々が並んでいた。

日が照っていたし、木がたくさんあったからか空気がとてもおいしかった。


三つ編みにしていた髪をほどき、だて眼鏡を取ってから大きく深呼吸をした。


そして、歌いだした。