「わたしに任せて!」

そう言って、嬉々として身を乗り出すエマに僕は大仰なため息をつく。


「君には解決できないよ」
「Perché ‼︎ (ペルケ)」

なぜ、と再び力強くテーブルの上に手をつく。


「なぜ、わたしではダメなの?!」
「そんなことは言ってないよ」

もう何度も続いている不毛なやりとりに疲れ、僕はイスの背もたれに体をあずける。


人々で賑わう広場に面したオープンカフェ
そこで、僕とエマは遅い朝食をとりおえたばかりだった。