朝ちょっといつもより遅めの登校。

下駄箱につくと、薄い水色のカッターシャツを来ている彼の姿を後ろから見つけた。


「朝霧(あさぎり)くん!おはよ!」



急に声をかけたというのに、びくりともしない体。


彼は少し長めの黒髪を揺らしながらゆっくりと私の方に振り向く。


そして、呆れたような顔をしながら口を開いた。



「……うるさい、先輩」



今日も相変わらず無気力というか不機嫌というか。


……まぁ、気にしてないけど。



「それが私の長所だからね!」