なんで、大和があいりさんの部屋に行ってんだよ!俺なんか入ったことすらないのに!



あいりさん、無事でいて!




コンコン




「また、大和?って蓮くん」



「あ、こんばんは」



「どしたの?」



「大和になんかされました?」



「何もされてないけど」



「嘘だ!襲いに行ったって言ってたもん!」



あ、つい素が出ちゃったし




「もん!ってw 蓮くん、可愛い~」



「もう!からかうのやめてください!」



「ちょっとうるさいから、中入ろっか」



え、まじで?入れんの?よっしゃ!



「お邪魔します」



「汚くてごめんね」




「全然ですよ!俺の部屋の方が汚いですから」



「ほんとに?」



「はい!ほんとです!」



「ならよかったー。んでなんだっけ?」



「えっと、大和が襲いに行ったって話です」



「きっと、からかわれたんじゃないの?」



「え」



「襲われてないし。/////頭ポンポンしかされてない」


え、そこで何で照れるの?!
やましいことでもあるんですか?!



「何で照れてるんですか?」



「昔からね、大和の頭ポンポンが好きだったんだ」



「それが惚れた理由ですか?」



そんな事なら、俺もしとけばよかった



「ううん。好きになった理由は、5歳の時に、あいりが熱出した時にずっと手を握ってそばに居てくれたから」



ん?待てよ。5歳?熱?んんん?



それって俺じゃね?!



「あいりさん!それ、多分。俺です!」



「えぇ?!」



あ、驚いてる



「うそ」



「ほんとうです」



「うっそー。大和と蓮くんを間違えるとか有り得ない!」



「いや、けどそれ俺なんです」



「そうだったんだ。」



「俺、4歳のぐらいにあいりさんの事好きになったんですもん。」



「え/////」



「しかも、理由はこんな苦しい顔のあいりさんを見たくない。だから、俺が守ってあげたい!っていうバカな理由なんです」



「バカじゃないよ」



「いや、バカなんです。苦しい顔をさせたくないのに、苦しい顔をさせちゃってる」



「バカ!」



バカ?!



「蓮くんだって、気付けなかった自分に腹が立ってるだけなの!」



「なんでですか」



「だって!蓮くんだってわかってれば蓮くんを苦しめずにすんだのに」



本当にバカですね。あいりさん



あいりさんのその気持ちだけで十分です




「あいりさん。ありがとうございます」



「え?」



「じゃ、帰りますね」



これ以上ここにいたら襲っちまう



「なんでよ」



「え?」



「なんで帰るの?」



なんでそんなうるうるさせてるんですか!理性がやばいんですけど?!



「いや、用事ができたので」



「嘘つき」



バレてる......


「嘘じゃありませんよ」



「蓮くんなんか嫌い!」



「え」



「早く帰ってよ!」



なんで怒ってんの?意味わかんない。
こっちが怒りたいんですけど


「なんで怒ってるんですか?!」


ビクッ


あ、ビビらせちゃった



「すいません。なんで怒ってるんですか?」



「ごめん。大人気なかった。今日は帰って?」



なんだよ!大人気なかったってなに?
俺が子供だって言いたいの?

なんなの?!あいりさんって俺のこと何にもわかってないよ!