「それで、どこ行くの?」


「すい…やっぱり言わないでおく」


「え、なんでよー!いいじゃない!」


「付いてきそうだし」



ぎくっとして顔が強張っていた。

やっぱり来る気だったのか…



遡ること数日前

いつもの放課後、真尋と帰っている時の事



「ねえ樹さん」


「ん?」



真尋が少しうつむき加減に呟く。
気のせいか、真尋の顔が少し赤らめているような気がした。



「今度の日曜日何か予定ある?」


「別に、何もないけど」



真尋の顔がぱあっと輝く。



「じゃあ、2人で水族館行こう!」


「ああ、うん」



2人で水族館かあ、2人で…


ん?

それってつまり…



「で、デート…?です、か?」



思わず敬語でどもる。

真尋は顔を赤くしながらもにっこりと笑った。


可愛すぎるよ…