「それは漫画や小説の読みすぎだ。
普通はそんなことしないから」


「えええ!?そんな…」



誰ですかこんな可愛い子に変なものたくさん読ませたの
思いっきりそれが普通だと勘違いしてますよ

あぁ、無駄に落ち込んでるよ…


そこまで落ち込まれるとこっちもあせ…



「あ、それじゃあおんぶならいいですか?」



らないですね、はい。

とてつもなく真剣そうだった。


まあ、自分がちゃんと男だってことを証明したいのは分かる。
さっきの突拍子もない回答を聞けば…



「それなら…」



嬉しそうな真尋。

そんなに証明したいのか…
純粋だなあ

とはいってもやっぱり緊張はしてしまうわけで


真尋はあたしの前にしゃがみ込む。



「じゃあ乗ってください!」



あぁ、誰ですかこんな純粋にこの子を育てたのは…

あたしはそっと真尋の背中に乗った。



真尋はひょいと立ち上がる。

言ってた通り力はあるみたいだけど…
何が言いたいかって

細すぎやしませんかね…



「あのさ…」


「なんですか?」



分かってはいるけど訊きたくなる。



「本当に男の子?」


………………。