「いいよいいよ。僕は大丈夫だから」



そんなににこやかに言われるとこちらが断りづらい。



「…ありがと」



あたしは携帯を取り出して母親に電話した。

はあ？あんた何やってんの？馬鹿ねえ
といろいろバカにされるのがなかなか辛い。


電話を切る。



「さっき体育祭見に来てて、まだ近くにいるからすぐ来るって」



そんなに時間がかからないのはなかなかありがたい。



「そっか、じゃあそろそろ外出てたほうがいいよね？」


「うん、まあ」



なぜか真尋はすごい意気込んでるんだけど何故だろう？



「よし、じゃあ樹さん行きますよ！」


「ちょっと待って、真尋何しようとしてるの？」



なんか変な答えが返ってくる気しかしない。
まあ案の定



「え、なにってお姫ｓ」


「それはない」


「えぇ！？」



なんか異様に驚いてるんだが…



「大丈夫！だって僕男だから力はありますよ！！」



そこじゃない、問題はそこじゃないよ真尋！！