4月
最近の桜は入学式まで待つことなく散る。
今年ももうすぐ散りきる寸前だった。
しかし、これから通うことになる高校の門をくぐり少し長めの坂を登る途中
脇にずらりと並ぶ桜が新入生を歓迎した。
「ねえ、あの人すっごいかっこよくない?」
「ほんと!どこから来たのかなあ?」
昇降口前でクラスを確認しているとそんな声が聞こえる。
ちらっと声のする方を見ると
こそこそと話していた女の子達がキャッキャと喜ぶ。
「はあ…」
ため息をつき再びクラスを確認した。
「1年2組か」
教室に入るとすでにクラスは賑わっていた。
中に入った途端、一部の生徒がクラスメイトを確認するかのように新参者をチラッと見る。
すると、先ほどのような声が再び聞こえてくる。
席に着きながらため息をつく。
どうやら女子だけでなく男子までもが注目しているようだった。
憂鬱だなあ…
その時、そんな状況を助けるかのように飛びついてくる人がいた。
「おっはよーう樹!
何~?また注目浴びちゃってるの?
モテる女子はいいなあ」
最近の桜は入学式まで待つことなく散る。
今年ももうすぐ散りきる寸前だった。
しかし、これから通うことになる高校の門をくぐり少し長めの坂を登る途中
脇にずらりと並ぶ桜が新入生を歓迎した。
「ねえ、あの人すっごいかっこよくない?」
「ほんと!どこから来たのかなあ?」
昇降口前でクラスを確認しているとそんな声が聞こえる。
ちらっと声のする方を見ると
こそこそと話していた女の子達がキャッキャと喜ぶ。
「はあ…」
ため息をつき再びクラスを確認した。
「1年2組か」
教室に入るとすでにクラスは賑わっていた。
中に入った途端、一部の生徒がクラスメイトを確認するかのように新参者をチラッと見る。
すると、先ほどのような声が再び聞こえてくる。
席に着きながらため息をつく。
どうやら女子だけでなく男子までもが注目しているようだった。
憂鬱だなあ…
その時、そんな状況を助けるかのように飛びついてくる人がいた。
「おっはよーう樹!
何~?また注目浴びちゃってるの?
モテる女子はいいなあ」