「ねぇ!!瀬戸くん今暇?!」

「暇だけど?」

うしっ!

やった!!

瀬戸くんとコンビニ行こーう!!

なんて私の作戦は、

見事…意地悪な会長によって破られた。

ガシッ

「ぎゃ」

「俺とコンビニ行くんだろ?」

って耳もと言ってくもんだから、私の顔は真っ赤なわけです………。

「うん……俺必要ないよね、じゃ行くね」

「あ、ちょ、瀬戸…んんっ?!」

ズルズルズルッ

「んーーーっ!」

私、理解不能。

口塞がれてます。

なんで?!

「わり。」

いや、そのヒトコトかよ!

ちゃんと、謝れよ!!

「はぁ…!言っとくけど……!!私、会長と行こうなんて、言ってませんし!!」

「はぁ?!」

いってないしー!

絶対言ってない!!

「あのな、お前のこの口で、“何か一つ奢るから、ついてこい”って言ったよな??」

なんて言われてから、思い出す。

「あぁ!!そうでしたっ!!」

忘れてました!!すみません会長!!って言う前に、

塞がれた唇。

「んっ?!」

今度は手じゃなくて、会長の唇。

正確には、13秒ぐらいの、長いのか短いのか分からないキス。

私にとって、ファーストキスだ。

「ななっ………!」

ードキンッ

ードキンッ