「櫻子。これ。」 お母さんが私にノートを渡した。 「なに?これ」 ボロボロなノート。 あたたハ……? あなたハ……? あなたへ……? 「紫音くんが中学のとき 書いてたものよ。」 これって本じゃなかったの? 「作者名が書いてなかったはずよ。 これは紫音くんが櫻子のために書いたものなの。」