「さぁて。始めますか。」


「あぁ。」


ゆるく笑っていた表情が一変して、雰囲気がガラリと変わったユウト。


「俺がもし勝ったらさ、那月ちょうだい?」



「それは那月が決める事だ。」



「でも勝負は勝負じゃん?那月、いーよーね?」



「え、嫌なんだけど。」



「即答とか酷ーい。」


だって私は洸のものだし。



「那月は俺のだ。残念だな。」



ほらね?


「俺が勝ったら」



「なに?」



「二度と那月に近づくな。」



「しょーがないな。いいよ、それで。」



「決まったな。」



「勝っても負けても俺に那月との時間ちょーだいね?」



「そんなもんくれてやる。」