ちょんちょんと洸の服の裾を引っ張る。
「ねぇ洸」
「ん?」
タイガ君と話している声と全く違くて、優しい声の洸。
「豹ってなに?」
「あぁ。最近繁華街で暴れている男だ。
悪い族を潰し回ってるらしい。」
「ふーん」
「俺が行ってくる」
「あぁ。頼む」
慶が立ち上がって下に行く。
10分くらいしてかえってきた慶。
「洸。ありゃ那月出さないと帰りそうにない。頑固すぎる。」
「ちっ……無理矢理出せ。」
「俺たちとは殺り合うつもりないってさ。」
「…………ちっ。仕方ねぇな。」
珍しくピリピリしている洸達。
いつも元気な女顔でさえピリピリしている。