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長い夢を見た気がした。
だけどそれがどんな夢だったのか、もう覚えていなかった。
目が覚めた時、自分が見知らぬ部屋にいて。
やけに殺風景な部屋。
なんでだろう…とボンヤリと思う。
その一角にあるベッドに自分が横たわっていると、その次に認識する。
頭がやけに痛かった。
ゆっくりと身体を起こし発見したのは、
「なっ…!?」
おとこのひと。
「なななななっ」
「待って叫ばないでここマンション!」
今にも叫びだしそうな私に気付いた彼が慌てて口を塞ぎに来た。
「ごめん落ち着いて、理由話すから!」
大きな手に口を塞がれ余計にパニックになった私に気付いたのか、体を離す。
困り切ったその顔を見上げて、
「……あ。」
私はようやく思いだした。