耳まで真っ赤な朱架が、とにかく可愛くて。
愛おしくて、守りたくて。
触れたくて、愛したくて。
「……朱架」
「ぁ……っ」
朱架の手を掴んで顔からどけると、タコ以上に真っ赤な朱架の顔が現れた。
目を潤ませ、僕を見上げている。
何と言うか……本当に、可愛い。
可愛い以外の何者でもない。
「あ、おいく……」
「……朱架、可愛い」
「…へっ!?ふあぁっ!?」
朱架はさらに顔を赤くし、掴まれている手でどうにかして顔を隠そうとする。
あーもう、どんだけ可愛いの。
そんな顔されたら……
「……もう、我慢できない」
「え……きゃっ!」
朱架の腕を引き、膝の上に座らせる。
小さく悲鳴を上げた朱架の小さな唇に、また触れた。
「葵…んっ……」
もう何か抑えられなくて、耐えきれなくて。
父さんと母さんがしていたこととか、考える余裕もなくて。
自然と、唇を合わせていた。