「ナメてんじゃねぇぞ!!」



胸ぐらを掴まれたかと思うと、何度も殴られて蹴られて、床に叩きつけられる。


うつ伏せになった僕の髪をヤンキーが馬乗りになって掴みあげる。


目の前には、あの茶髪の男。



「…弱。そんなんじゃあ、この女……守れねぇぞ?」



ニヤリと笑った茶髪男は朱架の顎を掴んで引き寄せる。



「やっ……!」


「この女、なかなか可愛いし?俺が貰い受けてもいいんだけど」



……は?


何を言っているんだ、この男は。


イラつかせるのも……大概にして欲しい。



「………ないだろ」


「あ?よく聞こえねぇんだけど」




──ブチッ



僕の中で……何かが、切れる音がした。