「え……あ…………」
朱架の表情が険しくなる。
胸を押さえて、苦しげに息をしている。
「っ……はっ……はぁっ…………」
「朱架……?」
朱架はゆっくりと深呼吸し、だんだんと息を整えた。
「ごめ………っ…ははっ………」
苦しそうに笑う朱架。
何が起こったのか理解できない。
「朱架……病気、なのか…………?」
掠れる声でそう尋ねると、朱架は目を伏せて笑った。
「…うん……でも、病気っていっても、体のじゃないの…………」
指で自分の胸をさして、僕の方を向いた。
「心の病気、だと思う……」
「心……?」
意味が分からず、首を傾げる。