“♪♪♪”

「?」

知らない人の番号が画面に表示される。
ちょっと怖い。

「…………。」

誰だろう。
知ってる人だって少ないのに。
でも、出ないと駄目だよね……。

「……ごくん。」

“ピッ。”

「も、もしも……。」
『あ~、千尋ちゃんの電話~?』
「え?」
『俺、REと同級生の歩なんだけど~。』
「あ、あゆむ?」

マシンガントークの人。
何だかついていけない……!?
だって亮は『千尋。』とか単発的で。

『初めましてだよね~。』
「あ、あのっ。」
『ん~?』
「な、何で知ってるんですか?」
『ああ、番号?ダチダチ~。』

だめだ、よく分かんない……。
出回ってたりしたらやだな……。
ちょっと姿勢を伸ばしてる自分ってバカ?

「あの、何で……。」
『ちょっと頼みあんだけど!!』
「え?」
『た~の~み!』

チャラそう。怖いかも……。
もし何処かに来てとか言われたら……!!

「あのっ……!!」
『REのさ、仲立ちしてくんない?』
「……仲立ち?」



これが、事件の始まりだった。