「話しかけてくれるんだよな。お前の彼女可愛いなとか、一緒に飯食うべとか……。何か久しぶりでさ、照れる。」
「はは、男の子だよ、相手。」
「確かにな……。」

レジャーシート
屋根
穴から見える原っぱ
遠くで遊ぶ小学生

いつかこれを
もう一人の愛しい人と見たい。
夢。
初めてできた気がするんだよ?

亮だけは、何処にも行かない。
そう信じても、良いんだよね?

「ゴホッ!!」
「亮?」
「悪い、ただ喉渇いただけ。」
「大丈夫?水筒、全部飲んで?」
「悪いって。」

そう言って優しく手を引いてくれる。
そういう優しさを、先に見つけた。
嬉しい事なのに
失う事が、怖いんだよ……。