「なあ、何か喉渇かねえ?」 「あたし、水筒持ってるよ。」 「でも、俺が飲むの嫌じゃねえ?」 顔を赤くしてこっちを見る亮は可愛い。 こっちが可笑しくて、笑った。 「ははは。」 「笑うなよ!」 ニコッと笑って水筒を差し出す。 「亮なら、良いよ。」 「……お、おう。」 ねえ、亮。 亮のその不器用なところが、好きなんだよ。