「二卵性でさ、あんまり似てない。けど、二人とも良い奴だから、見間違いか、他の奴が寝てる間に…………。」

顔を覆いながら考える亮。
眉間には皺が寄っている。

「とにかく、俺は千尋の事……。」

綺麗な景色を見たんじゃない。
悲しい歌を聴いてもない。
でも、あたしは泣いていた。
ただ、嬉しくて。

「うん…………。」

もっと、早く知って居たかった。