「…………。」
“パクッ。”
お弁当を一口食べる亮。
ニコッと笑ってこっちを見る。
「旨い。」
「え?」
「旨いって言ってんの。」
「どういうことか、わかんない……。」
「好きな奴の作ったやつしか、食わねえ。」
風の音が聞こえるぐらい、静かになった。
気まずいというか、照れ臭い。
「…………しらけるなよ。」
「ごめん。」
「…………俺、キスとか覚えてねえし、いとこじゃないと思う。だって、仮にもいとこだし?亜紀じゃ、ないと思う。来たのは亜子って奴だしな。」
「亜子……。」
「あいつの、双子の姉。他の中学。」
双子……?