「旨そうだな……。」

購買のパンを食べながら亮が覗く。
ドキドキする。
止まらない。

「い、いる?」
「いいの?」
「……うん。」

お弁当箱を差し出してパンを貰う。
少しずつ触れられるようになってきた。
大丈夫、言える……。

「り、亮……?」
「え……!?」

食べようとしたブロッコリーを落とす。
亮は、戸惑っていた。
そんなに、怖い?
あたしが避けてたから……?

“カチャ……。”

「あ、ごめん。亮って呼んだから。」
「あ…………。」

そうだ、そうだった。
これは決断の証。

「好きだから!亮のこと……!!」
「はぁ!!?」

顔が赤くなる亮。

「……キス、してて、怖かった。知らない亮が居るみたいで……。見たくなかった。」
「キスゥ?!」
「保健室で……。」

全部話した。
嫌だった事。
悲しかった事。
好きだって事……。