「千尋♪おはよ~。」
「あ、おはよ……。」
君が頭を撫でてくれる。
でも、心は晴れないよ。
「どうした?元気ないじゃん。」
「そんなこと、ないよ……。」
「あ、弁当、食えなくてゴメンな。」
その言葉の瞬間、浮かんできたのは嬉しいという感情ではなくて、あの保健室だった。
保健委員の当番だけど今日は行きたくない。
あのベッドを見たくない。
「……いいよ、別に。また作るから。」
目に入るのは、君の唇だけで。
ただ、悲しいよって胸が痛む。
「れん君……。」
「ん?」
「好き。」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…